パニック症候群 Part.3

<コントロールを失ったときの症状>

 パニックになったときに起こる「動悸、発汗、息切れ、めまい感、ふるえ、硬直など」の身体症状は、自律神経の一つ「交感神経系」の爆発的は活動によって引き起こされます。一番典型的なのは「息ができない」時の反応「窒息反応」です。


 自分の体験を振り返ってみてください。「おぼれそうになった」「何かが首に巻き付いて、あるいは口や鼻がふさがれて息ができなくなった」「狭い場所に閉じこめられた」など、一瞬「息ができない」と人体が察知すると、その状況から逃げ出すために、身体はフルスロットル状態になります。それはその状態から脱するために本能的に身体が反応するわけです。


 しかし、その反応が過剰であったり、心理面が身体面についていけなくて、その状態=本来命を守ろうとする反応に耐え難い恐怖が伴います。そういう際、逆に自分を落ち着かせ、じたばたするのをやめた方が助かる可能性が大きくなりますが、いかんせん「人類の中に眠る野生の力」は野生のときの反応を起こしてしまいます。野生動物はそう言うとき、「手足の一本を失ったり、大けがを負ったとしても」逃げ出すことを優先します。人間は中途半端に知恵があるので、身体反応を心理反応が葛藤を起こしてしまいます。そして、本来命を守るはずの反応が、心を破壊してしまうような現象を起こしてしまうのです。

 例えば、おぼれそうになったとします。その時、一瞬に状況判断して「あわてるな、落ち着け、人体は浮くんだ」と言い聞かせ、じたばたせずに脱力すると、自然に浮かび上がって助かりますが、暴れると本当におぼれてしまいます(人が助けようとしたときも、しがみつかれると、一緒におぼれてしまうので、相手を気絶させたり、後ろに回って、しがみつかせないように助けます)。

 このように、パニックの症状はとんでもないことではなくて、「窒息反応時(コントロール不能
命を守れ)に起こる正常の自律神経症状である」ということを理解してください。ですから、その症状で命を落とすはずがないのです。本来命を守る反応ですから。

(執筆者)たけうち心療内科院長:竹内 聡HPより許可を得て転載)